多様な才能を応援する清涼飲料ブランド PLEIADES (プレアデス) 。今回はアートという分野で活躍しておられる福岡在住の画家、田中千智さんに特別にお話を伺うことができました。現在福岡市美術館で開催されている企画展の題名ともなっている自身の作品『地平線と道』についてを含めた貴重なメッセージを制作過程と共に掲載しました。ぜひご覧ください。
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Q 『地平線と道』はどのような思いで描かれた作品なのでしょうか?
これまでの作品の多くは、画面を横切る地平線を描いていましたが、『地平線と道』では中央にいる人物の背後に山や道が現れてきました。画面に少し奥行きが出てきたことで視野の広がりが生まれたように感じます。これまでとこれからの間に立つ、私の今を現している絵です。
Q 絵を描きはじめたころのお話を聴かせていただけますか?
当時住んでいた糸島の家は、周りには店もなく大自然しかなかったので犬の散歩で外に出るくらいでした。最寄り駅までも車で30分かかるので、家で本を読んで過ごしていました。絵を描くことも好きだったので、本の挿絵を真似して描いたりもしていました。筆を握って油絵を描き始めたのは、中学生の頃でした。
Q 現在の活動について教えてください。またその中で感じることなどありますか?
福岡を拠点に制作をしながら国内外での発表も増えていきました。また自分の作品発表以外の仕事も増えていきました。「書籍の装丁画・映画祭の宣伝美術・舞台美術・ウィスキーの商品ラベル画・CDのジャケット画」。物語や言葉を通して感じたいろんな作家さんの世界を描くことでたくさんの刺激を貰い続けています。私の制作活動にとって、美術の世界に限らない人たちと関係することができることも大切な仕事です。
Q 画家としてご苦労されたエピソード等あればおしえていただけますか?
高校卒業後は福岡を出て、浪人生活を送りました。三浪を経て多摩美に入学。浪人を重ねたため、経済状態は逼迫していて、1年だけでも大学に通えたらいいなという気持ちで大学生活をスタートしました。念願の美大でしたが、当初はアルバイトの日々でした。昼夜逆転生活になり制作がうまくいかず、人と比べて自信を無くし絵を描くことから逃げてしまいました。自分は美大にきて一体何をしているのかと、どうにか通い続ける方法はないかと動き出し、奨学金や公募の賞金をなんとか受けることができ、卒業までたどり着くことができました。
Q 精力的に作品を生み出しておられる田中さん。普段はどのように過ごしていらっしゃるのでしょうか?
朝はバタバタ子どもを保育園に送った後、近くのカフェで一杯のコーヒーを飲みながら考える時間が好きです。制作中は音楽を聴いたり、韓流ドラマを見たりして自分を取り戻しています。そして夕方からは子どものお迎えをして1日が終わります。
Q 今後の目標を教えてください。
たくさん作品を作りたいです。今回、福岡市美術館で制作した壁画のように何年間に渡り、じっくり時間をかけて描くような絵も作りたいです。そして、これまで以上にジャンルを越えて活動していきたいと考えています。
Q 画家の夢へ頑張る若者へ メッセージをお願いします。
色んな展覧会を見てほしいです。実際に展覧会や作品をみることは、当時の画家・アーティストの筆跡や考えがみえてくる面白さがあります。
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幼少より途中挫折を乗り越え絵を描き続け、いまなお挑戦を続ける田中さん。
現在開催している展覧会にもぜひ足を運んで実際の絵に触れてみてはいかがでしょうか。
福岡市美術館にて開催された企画展『地平線と道』の様子(サイトはこちら(外部リンク))
私たちPLEIADESでも、大好評だったクリスマスマーケット缶に引き続き田中さんの第2弾のデザイン缶となる『地平線と道』を発売します。
作品の特徴である背景の黒を表現した缶になっています。この機会にお手に取っていただけると嬉しく思います。
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PLEIADES CAFFE LATTE「地平線と道」
数量限定の販売となります。
【ご購入はこちら】
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プロフィール 田中 千智(たなか ちさと)
1980年兵庫県生まれ、福岡県糸島市出身。中学生の頃から油絵を描き始める。1998年九州産業大学付属九州高校デザイン科卒業。2005年多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。2006年より福岡を拠点に画家として活動を開始。近年は国内で多数の展覧会を開催するほか、韓国・シンガポール・台湾・英国など海外での展覧会にも出品多数。また書籍の装丁画やパッケージのカバーワークをはじめ、小学館新本社ビルの大作壁画など幅広い活動を行なっている。